

25年2月号
震災から14年、新たな風
店主の小野です。今月も「海のごちそう頒布会」をお買い上げいただきありがとうございます。商品やサービスに関してお気づきの点がありましたら、同封のハガキでお知らせ頂ければ幸いです。
正月も過ぎ、2月になるとテレビや新聞で「東日本大震災から14年」という見出しの報道が増えてきます。被災した地域の人口がさらに減少している、産業界では復興需要が一段落して建設、土木業界で苦戦している会社が増えている。また、我々の水産業界においてもこの数年間、サケやサンマなどの水揚げが減少し続けているなど。
多くの場合、どちらかというとダウントレンドの内容が多く、間違っている報道ではありませんが少々残念な気持ちになるのが正直なところです。一方、そのような中でも、将来に向けてチャレンジを重ねているプロジェクトもあります。今日は、そんな話をさせていただきます。
震災後に、我々がありがたいと思っているのは、何と言っても三陸沿岸道路の開通です。これは、青森県の八戸市から岩手の沿岸を通って仙台市までをつなぐ自動車専用道路で、震災後に復興道路と位置づけられサービスエリアを設置せず、各地の「道の駅」を代用することで、高速料金を無料としました。八戸から仙台区間ではこれまでより約40%ほど時間が削減され、日常生活はもちろん、物流面、救急医療面でも効果がでているとことです。
我々の水産業界でも新たな動きが出てきました。先月、秋サケは前年よりさらに水揚げが減少とお伝えしましたが、その一方で、岩手県内の多くの漁協で養殖サケの生産に取り組んでおり、昨年は天然の秋サケの水揚げを上回り、今年度はさらに増産が見込まれています。また昨年より、三陸の養殖ホタテ貝に加えてムール貝の養殖に2漁協が取り組み始めました。
また、これからの課題の一つは、インバウンドを含む観光客の方々を受け入れる仕組み作りだと思います(個人的な意見ですが(^-^;))。2024年の海外からのインバウンド客数は過去最高の3,600万人を越え、今年度はさらに増加する見込みとのことです。我々も、新たな海産物の加工品開発に挑戦し地域の発展に寄与していきたいと思います。