23年11月号
なべ料理が美味しい季節
店主の小野です。「海のごちそう頒布会」をお買い上げいただき、ありがとうございます。商品やサービスに関してお気づきの点がありましたら、同封のハガキでお知らせ頂ければ幸いです。
今年は、全国的に夏のような暑さが10月に入っても続くとという経験したことのない年でした。皆様、お元気でお過ごしのことと存じます。
さすがに岩手の三陸では、11月に入ると朝晩は季節なりの冷え込みを感じることも増えてきました。
会社帰りにコートの襟をたててしまう晩秋の日々が続くと、週末に食べたいメニューも変わってきます(^-^;そんな時、私が食べたくなるお魚料理に、少々お付き合い下さい。
まずは、秋から冬にかけての三陸の定番料理ですが、「三陸産のマダラとカキの寄せ鍋」。太ネギ、白菜などの野菜をたっぷり入れた具沢山の鍋です。
最初に箸をのばすのは、なんと言っても新鮮なマダラの白子!今年もこれを楽しむ季節が来たと感じさせてくれます。
最近は岩手の沿岸での漁獲が減少し、あまり食卓に乗らなくなりましたが、以前は市内にこれを名物にしたお店があったほど地元の冬の代表魚の「あんこう鍋」も大好きな料理です。あん肝はもちろんのこと、様々な食感が楽しめる内臓や、ほどよい弾力の白身、そしてコクのある味噌味の出汁は冬の楽しみでした。
三陸では、鍋料理に秋サケをよく使いますが、わが家のサケ料理は少々変わっています。両親が現役だった頃、冬場は新巻きサケを作ってました。そのサケの頭部を一口大にカットし、酒粕をたっぷり入れて、コトコトと煮て仕上げる「サケの酒粕汁」です。子供の頃は酒粕の風味が苦手でしたが、お酒を飲むようになってからは、頭部の軟骨のゼラチン質がつくづく美味しいと思うようになりました。
漁獲量が減っている魚種が多い三陸ですが、近年、大きな「真鯛」が水揚げされることがあります。これを使ったメニューも、最近の楽しみの一つです。メニューは、アクアパッツァ、イタリアンの煮魚です。切り身をオリーブオイルでソティーし、アサリ、トマト、オリーブを入れて水を加えて煮ていくだけですが、ビックリするほどコクがでます。宜しければお試し下さい。